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Faces Exilim Avenue
高橋理子

プロダクトブランドHIROCOLEDGEを立ち上げるなど、着物に限らず、多岐にわたる表現形態をとっているアーティスト 高橋理子さん。
作品制作についてのお話や手がけられているプロジェクトについてのお話、そしてHIGH SPEED EXILIMを使用した感想をおうかがいしました。
高橋さんが撮影した写真やハイスピードムービーも合わせてご紹介します。

簡単にドラマティックな映像が撮れるので、ムービー作品も制作してみたいなんて欲が出てきました。
高橋理子 アーティスト
東京藝術大学で染織を学び、同大学大学院修士課程修了後、アパレル企業にてデザイナーとして勤務。その後、同大学大学院博士課程に再入学。在学中の2005年に、フランス外務省AFAAの招きにより、PARIS CITE INTERNATIONALE DES ARTSにて活動。

帰国後、2006年に株式会社ヒロコレッジを設立。2008年3月、同大学大学院博士課程を修了。博士号(美術)を取得。様々な活動の一環として、プロダクトブランドHIROCOLEDGEを立ち上げるなど、着物に限らず、多岐にわたる表現形態をとっている。

2007年8月には、21_21DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン内)にて開催された「落狂楽笑 LUCKY LUCK SHOW」に参加し、柳家花緑師匠の衣裳を担当。他に、飛騨産業や福助足袋とのコラボレーションなど、幅広い活動に注目が集まっている。
 
オフィシャルサイト http://www.hirocoledge.com/
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/takahashihiroko/

まず、高橋さんの活動について教えてください。

学生時代から続けている作品制作およびその発表という活動に加え、より多くの人とのコミュニケーションを生むことができ、もっとダイレクトに思いを伝えられることのできる活動として、プロダクトブランド「HIROCOLEDGE」を立ち上げました。さらには、講演や執筆等にも少しずつ力を入れ、思いを伝えるためにできることは、何でも挑戦していきたいと思っています。

私の作品の表現形態のひとつに着物がありますが、ただ単に美しいものを作りたい訳ではなく、そのものを通してさまざまなことを感じて欲しいという思いを持って制作・発表しています。着物は衣服であり、身につけるものなので、素敵かどうか、自分に似合うかどうか、そして、高いか安いかといったことを先に考えがちですが、本当に考えて欲しいことや、感じて欲しいことはそれだけではないんです。伝えたいことを伝えるために、発表形態をさまざまに変化させ、実験と検証を重ねています。例えば、着物を販売しないというのも、そのひとつです。価格がなければ、単純にそれ以外のところに目がいきますよね。

ちょっとしたことでも、人々の反応や思考の方向性は変わるのだと実感しています。それとは逆に、実際に手にとって使うことで伝わることもあると思うんです。そのための活動としてHIROCOLEDGEがあります。HIROCOLEDGEでは、多くの人と関わりながらもの作りしたものを実際にお使いいただきながら、そのものが持っている歴史や意義など、外見からは分からない

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HIROCOLEDGEの手ぬぐいと普段愛用している長財布と私の名刺です。蛍光ピンクとグレーの組み合わせがすごく好きです。
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今治のメーカーとコラボレーションしたタオルです。厚みがあってふっくらしていて、さすが今治タオルです。
   
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HIROCOLEDGEのアトリエがある台東区のインキュベーション施設です。廃校になった小学校の雰囲気に癒されます。
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飼っている真っ黒ネコのルゥです。人見知りの臆病者ですが、私の前ではこんな感じです。
   

部分も同時に伝えていきたいと考えています。多くのものが溢れ、地球環境が危ぶまれている中でもの作りをしている訳ですから、ただかわいいだけのもの作りではなく、存在意義をしっかりと持っているものを生み出していきたいですね。

高橋さんがHIROCOLEDGEで大切にされていることは何ですか?

「もの」や「こと」の背景を意識し、そこに関わるすべての人が幸せになれるようなもの作りを心がけています。特に気に留めているのは、職人の方のことですね。長い時間をかけて培われてきた技術を持った職人の方は、もの作りをする私にとっては心強い存在です。この方々が楽しんで仕事をしてくださらなければ、良いものは生まれないと思っています。そうやって楽しいもの作りの中で新たなことに挑戦していくことで、「ここから始まる伝統」を生み出したいと考えています。今は伝統といわれているものも、かつて生まれた瞬間があったように、未来の日本で伝統といわれるような、後世に残るもの作りをして行きたいと考えています。

HIROCOLEDGEの主なプロダクトとして日本の伝統的なものがありますが、こだわっていることがあれば教えてください?

日本のもの作りにだけこだわっている訳ではないのですが、自分の生まれた国の身近な技術でもの作りをすることはごく自然なことだと思っています。

手ぬぐいや浴衣など、日本ならではの精神性が宿ったプロダクトを新たな価値観で再認識してもらえるようなデザインや、職人の方がこれまでと違うことに挑戦をしてくださるようなデザインをすることが、伝統を進化させ、未来に引き継いでいくためには必要だと考えています。

日本のものが日本人にとっても新鮮に感じられるほど、欧米文化が浸透していますが、ちょっと

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HIROCOLEDGEの手ぬぐいを染める工程を撮影しました。明治時代に発展した『注染(ちゅうせん)』という技法です。
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手ぬぐいを染めた後、糊や余分な染料を洗い流し、脱水機に入れる前。あまり注目されない水元(みずもと)という行程ですが、職人技が光ります。ハイスピードモードで撮影してみました。
   
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染め上がってきた手ぬぐいのタワー。これから一枚ずつ検品して、畳んだり、SLEEVEBAGに仕立てます。
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手ぬぐい一枚を切らずに袋状に仕立てたSLEEVE BAG。使い方が分からないという方のために撮影しました。
   
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ハイスピードモードで撮影した西陣織の力織機です。自動で織り上げていきますが、数千本の経糸は人の手で一本一本通されています。
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連載中の雑誌「ROCKS」。紙面4ページを自由に構成しています。この時は、市川染五郎さんに寄稿していただきました。
   

したきっかけで、自分の生まれた国の文化が誇らしく思えたり、暮らしの中にあたりまえのように存在しているものに再び意識を向けることができるようになると思うんです。

小さなことやあたりまえのことにも意識を向けて、考えるということが大切だと思います。楽しいことや面白いことって身近なところにたくさん転がっていると思うんです。それに気づいてもらえるような、きっかけを生み出せたらいいなと思っています。

高橋さんの作品には共通のモチーフである円や直線が多用されていますが、理由を教えてください。

プロダクト上に表現されたすべてのパターンが、円と直線で構成されています。

最低限の要素でどこまで面白いことができるかという挑戦でもあり、無駄のない表現を追求し、限られた中でも十分楽しめるというメッセージを、円と直線の表現の裏に込めています。

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坂本龍一氏による森林保全、地球温暖化防止のための活動『more trees』プロジェクトの一環で、深澤直人氏デザインの鳩時計をカスタマイズ。美濃の手漉き和紙を貼っているところです。
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『more trees×ISETAN“鳩時計コレクション”』の伊勢丹新宿店ウィンドウをデザインしました。森のイメージを円と直線で表現しています。
   

2007年にミス・ユニバース世界大会優勝の森理世さんのナショナルコスチュームを担当されましたが、そのときの衣装はどんなコンセプトだったのでしょうか?

ミス・ユニバース・ジャパン事務局の依頼を受け、いくつかのテーマをお話しいただいた上で、伝統民族衣装としての着物であり、また、ステージ衣装であり、コンテストの審査対象ともなるものを模索しました。

それぞれを意識しつつ私なりにバランスをとって制作をしました。着物という静かで重みのある女性らしいシルエットに、法被や大漁旗のような強く元気なイメージを加えることで、日本の静と動の美しさを表現したいと考えました。また、セクシーであることというのは必須条件でしたが、可能な限り美しい着物の形を崩すことなくステージ衣装としての大きなインパクトを出したいと思い、中に着ている振り袖は、衿ぐりを多少大きくとり、身頃の左右の仕立て幅を変えることで、中心ではなく右脚の位置にスリットが開くように仕立てました。打ち掛けの外側が一見無地のように見える黒の濃淡で柄を施し、開くと裏地が紅白の大きな柄が見えるというのも、日本ならではの粋な計らいといえるかもしれません。

最近手がけられているプロジェクトを教えてください。

10月にソウルで個展を開催しました。会場は新しくオープンしたライフスタイルショップなのですが、そのオープニングパーティーで、私の浴衣と韓服のショーを行いました。韓国の著名な方々8人がモデルとなり、浴衣のショーを行う予定でしたが、日韓の交流というテーマを持ったショップでもあることから、韓国の民族衣装も同時に発表することになりました。

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腕時計NOOKAのキャラクターフィギュアをカスタマイズ。私にはめずらしく、ペインティングで描きました。
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ソウルの個展会場での取材中。この後オープニングパーティーだったので、DJも入って盛り上がりました。
   

日本の民族衣装でもある着物に関わっている者として、いい加減な気持ちで他国の伝統衣服を手がけるわけにはいかないということで、実物を見て研究したり、韓国の韓服の作り方の本を取り寄せたり、韓国の研究者の方にデザインを見ていただき、韓服についてさまざまな勉強をしました。見た目にも着物と似ている部分はあるのですが、制作してみると、裁断や縫製の過程でも着物にとても近いということが分かりました。

さらには、現代における韓服の存在が、日本での着物の存在にとても似ているとも感じましたね。若い世代の人が着たいという気持ちはあっても、着方が分からないというのはどちらも同じ。今回の作品が、韓国の若い世代の方々が韓服に興味を持つきっかけになったら嬉しいと思いながら制作しました。長い歴史や素晴らしい技術、美しいフォルムは、他国の伝統文化であれ大変興味深いものでしたね。もの作りをする者として、素晴らしい文化を伝え残していくことに、自分の活動が少しでも役立てばいいなと思います。

最近、高橋さんがハマっているもの、気になっているものはありますか?

銭湯にいくことかな。少なくなってはいると思うのですが、意識していると東京にも以外とたくさんあるんですよね。

銭湯って、今でも昔のままというか、日本らしいコミュニケーションができる場だと思っています。見知らぬ方々に笑顔で挨拶をしたり、「おやすみなさい」が言えたときに、ジーンと心が温かくなるんですよね。近所の人同士でも、いつも行くコンビニでも挨拶をしないのがあたりまえのような人が多い気がしますが、挨拶しないのって自分は不審者ですって言っているようなものですから。最近は、コンビニでも無理矢理挨拶しています。

料理や布地の風合いなども、しっかりと撮れますね。色の再現性も高いのではないかと思います。
 

普段カメラはお使いですか?どんな時にお使いでしょうか?また、今回お使いいただいたFC100はいかがでしたか?

簡単な記録とブログ用には携帯電話のカメラ。商品撮影や活動記録にはデジタル一眼レフ。あとデジタルビデオカメラは、活動記録以外に、展覧会の会場構成を考える際、空間を把握するために撮影することがあります。いつも、2、3台のカメラを持ち歩いていますね。

最近はコンパクトカメラを使っていなかったのですが、この小ささでこれだけの機能が備わっていると、今まで重たい思いをしていたのが、これ1台で済んでしまいそうです。質感が伝わるような接写が好きなのですが、料理や布地の風合いなども、しっかりと撮れますね。ホワイトバランスを実際にディスプレイで確認しながら調整できるので、色の再現性も高いのではないかと思います。

ムービーは、これまでデジタルビデオカメラで撮影していましたが、このカメラだといつでも気軽に撮影できるので、動画で撮影をする機会が増えました。

ハイスピード映像は、テレビ取材の際のプロのカメラマンの方や、カメラに詳しい友人たちも、すごく興味深そうに見入っていました。簡単にドラマティックな映像が撮れるので、ムービー作品も制作してみたいなんて欲が出てきました。もの作りの現場に入ることも多いので、職人の存在や、その技術のことを伝えていくためのツールとしてもうまく使いこなしたいですね。

今後のご予定について教えてください?

 

2010年の年明けからすぐに、国立新美術館内のミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」にて『HIROCOLEDGE SPECIAL STORE』が開催されます。オリジナル手ぬぐいやSLEEVE BAGの新作や、さまざまなメーカーとのコラボレーションアイテムも展示販売します。

国内外から多くの方が集まる場なので、とても良いプレゼンテーションの機会になると思います。かわいい!すてき!と思って手にとっていただき、さらに、そのもの作りの裏側にある、歴史や技術のことなども楽しく知っていただけるような仕掛けができたらいいなと模索中です。多くの方にお越しいただけたら嬉しいですね。

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